昨年から今年にかけての冬は平年並みでした。お聞き及びの通り4月21日に大規模な霜害があり、南ボージョレ全体で約30~40%が被害に遭いましたが、私の契約区画は高台にあるため、ほとんど影響はありませんでした。以降今日まで晴天が続き、とても乾燥しているため、病気は皆無です。2005年や2015年と同等の理想的な天候です。
私の契約畑では毎年、ミルランダージュによる小粒の凝縮したぶどうができることが多いのですが、今年は5月末から6月頭にかけての開花期に昼夜の温度差がかなり大きかったため、クリュール(花ぶるい)が多く見られ、そのため例年以上にほとんどのぶどうがミルランダージュとなっています。今後の天候次第ではありますが、皮の厚い、最高度に凝縮したぶどうの収穫を期待しております。
最も重要な収穫直前3週間の天候が良好であれば、間違いなく近年で最高のヴィンテージになります。8月の平均気温が25度程度におさまり雨が降らなければ、2015年ヴィンテージを凌ぐ可能性もあります。開花日から予想される今年の収穫開始時期は8月下旬ですが、私は9月第一週頃まで、ぶどうの完熟を待つつもりです。
「ガメイは、完熟が命」ですので。
2017年7月12日
メゾン・ルー・デュモン
仲田晃司