ワインのエビナ

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『収穫情報その3☆ボージョレヌーヴォー2015(2015年7月24日 仲田晃司 /ルーデュモン)』

昨年から今年にかけての冬はいわゆる暖冬で、零度を下回ることはほとんどありませんでした。以降春まで暖かい日が続き、6月5日前後から、理想的な気候条件の下で開花が始まりました。ここまでは昨年とほぼ同様だったのですが、今年はお聞き及びの通り、この後猛暑となりました。特に7月に入ってからは、30度を超える日がほぼ毎日続いております。ボージョレ地区では6月7日以降、まとまった雨が降っておりません。そのため若い樹に関しては、根元の方から葉が黄色くなり、ぶどうが干からびてしまう被害が出ております。また、剪定が短いゴブレ方式の樹は、昨年7月の乾燥が響いて今年あまり芽がつかなかったため、ギュイヨ方式の樹と比べて20%程度の収量減が予想されております。

f:id:EBINA:20150724061132j:plain本当にラッキーなことに私の契約畑の仕立てはほぼすべてギュイヨであり(北ボージョレ=ゴブレ主体、南ボージョレ=ギュイヨとコルドン主体)、樹齢が70年以上のため根が深く十分な保水力があるため、これまでのところは、質・量ともに好天候の恩恵を十二分に享受しております。現時点におけるぶどうの生育状態は、過去最良だった昨年すらも上回っております。

私の契約畑では毎年、ミルランダージュによる小粒の凝縮したぶどうができることが多いのですが、今年も大部分がミルランダージュとなっており、今後の天候次第ではありますが、皮の厚い、最高度に凝縮したぶどうの収穫を期待しております。

最も重要な収穫直前3週間の天候が良好であれば、間違いなく近年で最高のヴィンテージになります。8月の平均気温が25度程度におさまり雨量が適切であれば、2005年を凌ぐ可能性もあります。現時点で予想される今年の収穫時期は8月末~9月初頭ですが、私は9月10日頃まで、ぶどうの完熟を待つつもりです。「ガメイは、完熟が命」ですので。

2015年7月24日
メゾン・ルー・デュモン
仲田晃司